セラミック治療

「美しい歯」というのは、主観的であり、どこか抽象的なものであるという考えをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし「美しい口元」は具体的な数値で導き出すことができます。理論に基づいて治療することで、多くの方が美しいと感じる口元を創りだすことが可能なのです。安藤歯科が行う具体的な取り組みについてご紹介します。

美を創造する「数値計測」

「美しい口元」を創りだす上では、歯だけではなく、歯と唇、歯と歯肉の関係なども考慮しなければなりません。

唇と歯の関係（Lip to Tooth Relationship）

右の画像をご覧ください。笑ったときに、下唇のアーチと歯並びのアーチを一致させると、口元の美しがより際立ちます。
著者: 山崎長郎 クインテッセンス出版: エステティック クラシフィケーションズ より引用

ゴールデンプロポーション（Golden Proportion）

前歯の美しさを高めるためには、「中切歯（1.618）」、「側切歯（1）」、「犬歯（0.618）」という比率で並べることが重要です。これにより審美的に優れた配置が実現します。

正中線と歯並びのバランス（Median line）

上顎前歯の中央に位置する線を「正中線」と呼びます。この正中線を顔の中心に配置すると、より整ったバランスのよい歯並びが実現します。

生物的幅径（Biological width diameter）

口元の美しさを追求する上では「歯肉」の見え方も極めて重要です。生物学的な幅を考慮し、精密にフィットする被せ物を作製します。

美しい口元を創りだすためには、数値に基づいた治療を行う必要があるというお話をしてきましたが、審美セラミック治療において、もっとも大切なのは患者さんの理想のイメージに近づけることだと考えます。
当院では、治療後にギャップが生じないよう、治療の各ステップで患者さんと我々でイメージのすり合わせを行います。具体的には次の通りです。

治療前のカウンセリング

治療を開始する前に、まずは患者さんのお悩みや治療で達成したいことを詳細に伺います。雑誌の切り抜きなどをお持ちいただいても結構です。当院の過去の症例や模型なども参考にしながら、具体的なイメージを構築していきましょう。

セットアップ模型の活用

治療は歯型を採取することからスタートします。歯型を基にしながら、歯の形状や配置のイメージをすり合わせていきましょう。

仮歯で「見た目の美」を追求する

「前歯」の治療は特に美しさが重視される部分です。そこで当院では、被せ物を完成させる前に、仮歯を活用して以下の項目をチェックしていきます。ヒアリングを行いながら、必要に応じた調整を実施します。

• 見た目のイメージのすり合わせ
• 噛み合わせ（しっかり噛めるか）の確認
• 耐久性のチェック

被せ物などは歯科医師の指示のもと歯科技工士と呼ばれる専門家によって行われます。歯科技工士の知識や技術はもちろん、歯科医師といかに連携できているかということが、被せ物のクオリティに大きく影響します。

通常、歯科技工所は歯科医院とは別の離れたところにありますが、当院では、院内に歯科技工士が「常駐」しています。歯科技工士が常駐することで次のようなメリットが生まれます。

✅治療期間の短縮
✅治療精度の向上
✅患者さんの意向が反映されやすい